「社長コラム」
【2023年から2024年へ】
年末年始、皆さんも1年を振り返ると様々な出来事が思い出されると思います。私にとって2023年最大の記憶は、「コロナ明けの日常生活」です。2022年の10月以降海外との往来制限が徐々に緩和され、2023年5月にはコロナウイルス感染症が第2類から第5類に移行されました。ノーマスク生活にやや違和感を覚えながらも、人の表情を目の当たりにし声を聞き、気恥ずかしいような嬉しいような様々な感情を持ちました。
そんな一年、様々な組織の内部実情がマスコミにより報道され明るみになりました。ジャニーズ・宝塚・日大・派閥の利権(パーティー券)・野球界のパワハラが代表的なところです。ただ、その中心人物は故人であるケースもあり核心については何となく腹落ちしないのは私だけではないと思います。とはいえ全て何らかの形で幕が引かれ歴史の一部になっていくのでしょうが。
しかし一方で、年の瀬にとんでもないニュースが飛び込んできました。大谷翔平選手LAドジャースとの超大型契約です。通訳さんやトレーナーさんをはじめとするチームの支えがあるとはいえ、たった一人生身の人間が発揮するパフォーマンスに10年7億ドル(契約時約1,015億円)。当然チームとしては投資回収の自信があるからこその契約でしょうが、さすがにここまでの金額となると他人事です。茲許の円安下、たった1円の円高で約7億円の資産価値減と考えるとその異例さが際立つのではないでしょうか。もう一人の注目選手、オリックスの山本由伸投手も相当な契約が見込まれていますが本稿執筆時点では未定です。
大谷選手の活躍に胸躍る方は多いはずです。数々のネガティブな出来事を忘れさせてくれるたった一人のスポーツ選手。かねてより世界で一番の野球選手が目標と公言していますが、今回の移籍決定後は選手としての終わりを見据えているような発言も口にしています。既にそこまでの戦略を描いて逆算している人物、来年以降も期待を上回る結果を出してくれそうで楽しみです。
そして、彼らが身を置くスポーツ界は我々の日常生活とも共通点が多く存在します。決められたルールや道具・手段があり、多くの人や制約に囲まれて如何に個性を発揮して勝利するかが求められる顕著な世界です。
今から50年以上前、小林秀雄という評論家がスポーツに関しこのような文章を書いていました。「勝つとは、実は相手に勝つことではなく、自分の邪念に勝つことだと彼らは本能的に承知している」と。これがスポーツ精神の極意に達した選手の姿ということです。日々を一所懸命大切に悔いなきよう、と良く耳にしますがそれも向かうべき目標(目的)あってこそ達成感に浸ることができます。公言しても内に秘しても構いません、自分の将来像を今一度見つめなおす年末年始にしたいと思いを新たにしています。
<年末年始を迎えるに際し>
本号が皆さんのお手元に届くのは12月末~1月中旬です。
2023年新たに仲間に加わってくれた方々、それ以前からお勤めいただいている方々も一年間お疲れ様でした、大きな事故なく過ごすことができたのは一重に皆さんのご協力あっての結果であり年々この想いが強くなっています。
そして新たな2024年は6月から節目の30期がスタートします。一年間ありがとうございました、新しい年も引き続きよろしくお願い致します、当社史上最高の一年にしていきましょう!
ワールドプランニング株式会社 代表取締役 植村 篤