ワールドプランニング社内広報誌
【社長コラム】
【帰省中徒然に思うこと】
お盆の季節、実家に帰省される方も多いと思います。私は三重県南部の片田舎出身で、この原稿はお盆の帰省中に書いています。今年も猛暑で暦の上では立秋を過ぎていますが秋の気配が全く感じることができず、おそらく本誌が皆さんの手元に届く時季も同様だと思います。
高校卒業後親元を離れ独り暮らしをはじめ、大阪に就職した身として実家に帰省できるのは一年で7~10日前後。年末年始とお盆に加えてGWに数日といったところです。普段は離れて暮らす両親や親戚と顔を合わせ、祖先の墓に手を合わせる、そんな当たり前の行事も年を重ねるにつれて、その大切さがより深く感じられるようになりました。
元気に暮らしてくれている両親や近所の親戚には感謝しかありません。妻や、家を出ている3人の子供たち・孫も都合をつけてできるだけ帰省してくれます。久しぶりに顔を合わせて食卓を囲む光景は、どの家庭にも少なからずある風景ではないでしょうか。年々会話の内容も変化していきますが、家族構成にも変化が見られ脈々と続く家系の重みも感じています。3世代が揃うと食事の準備中に料理の味付けや調理方法の話題で盛り上がり、地域や親戚の近況、季節ごとの行事や暮らしの工夫、相続の話題や冠婚葬祭の作法、地域での助け合いの仕組み等々…。これらは世代間の会話や共同作業の中で共有され伝えられ、お盆はそうした知恵を受け渡す絶好の機会となっています。
近年、社会全体で「技術や経験の継承」が大きな課題のひとつになっています。人材不足が続き、ベテラン社員の引退が相次ぐ中、長年積み重ねてきたノウハウが次の世代に十分に伝わらないまま消えてしまうことがあります。営業でも製造業でも、コツや勘といったものはマニュアルだけでは伝わりにくく、実際に一緒にやってみないと身につかないものです。生成AIといった最先端の技術は最大限有効活用すべきです、しかしそれでは100%にならない部分は必ず残ります。
変えずに伝え続けていく内容、「伝える側」と「受け取る側」、両方の姿勢が大事です。伝える側は、「若い人にはまだ早いだろう」と思わず、できるだけ具体的に話す。受け取る側は、「古い話」と片付けず、興味を持って耳を傾ける。そして「それはどういうことですか?」と質問する。この双方向のやりとりが、知恵の継承を確かなものにします。
ベテランが持つ経験は、失敗や成功の積み重ねから生まれた財産です。それを日常の会話や仕事の中で共有する場を意識的につくることが大切ではないでしょうか。朝礼やミーティングでの一言、現場での実演、ちょっとした雑談も、そのきっかけになります。
お盆に集まった家族の姿を眺めながら、会社という「もう一つの家族」においても、同じように知恵や経験が循環する環境を作っていく必要があると感じていました。技術や知識は、使わなければ錆びますが、分け合えば磨かれます。そして、それを受け取った人が次の世代に渡していく。この流れが続く限り、組織は強くなり、文化は豊かになっていきます。
お盆休暇中に「スタートアップ企業の70%は3年以内に閉じていく」という記事を目にしたこともあり、こんなことを今回文章にしてみました。この時期、皆さんもぜひ身近な方々と話をしてみてください。きっと、これまで知らなかった仕事のコツや人生のヒントが見つかるはずです。それが、未来のあなたや会社を支える大切な糧になると信じて。
9月を迎えますがまだまだ暑い日が続くと思われます、引き続き体調にはご留意ください。
「立ち止まることの大切さ」
お盆も過ぎ、暦の上では立秋を迎えましたが、外はまだ真夏の陽射しが続きます。猛暑や台風、豪雨と、自然の力を感じる季節でもあり、体調管理には工夫が欠かせません。
先日、「忙しいときほど、一度立ち止まる勇気が必要」と聞きました。最初は矛盾しているように思いましたが、立ち止まることは「止まる」のではなく、「整える」ことなのだと気づきました。仕事でもスピードや効率は大切ですが、走り続けるだけでは疲れ、周囲も見えなくなります。立ち止まることで、改善のヒントや仲間の頑張りに気づくこともできます。
夏季休暇もまた「立ち止まる時間」です。体力だけでなく心の余裕も取り戻せ、普段できないことに挑戦するのも、何もしない時間を持つのも良い過ごし方です。暑さが和らぐ頃、季節の変化を楽しみながら、新しい視点を得て一歩前へ進んでいきましょう。
「大阪・関西万博2025、いよいよクライマックスへ!」
2025年4月に開幕した大阪・関西万博も、早くも8月下旬を迎え、残り開催期間はわずかとなりました。会場の夢洲(ゆめしま)地区は、開幕以来、多くの来場者で連日賑わい、未来社会を体験しようと多くの人々が足を運んでいます。

万博では「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに、最先端の環境技術や再生可能エネルギーを活用した都市模型、AIやロボットの実演など、普段では触れられない未来体験が楽しめます。会場の象徴でもある巨大な「大屋根リング」は、空を覆うように広がるその迫力で、多くの来場者を圧倒し、記念撮影スポットとしても大人気です。世界各国の文化や食を紹介するパビリオンも人気で、連日行列ができるほどの盛況ぶりです。
特に、家族連れや学生、ビジネスマンなど幅広い層が訪れ、未来の技術や取り組みを自ら体験する姿が印象的です。展示内容は、私たちの日常や仕事に新しいヒントを与えるものも多く、学びや刺激にあふれています。会場内では、参加者同士の交流も活発で、未来への関心が自然と広がっていく様子が感じられます。
開催は10月13日まで。残りわずかな期間となりましたが、まだ体験していない方は、この機会にぜひ足を運び、未来の可能性を直接感じてみてはいかがでしょうか。大阪・関西万博は、まさに未来を体験できる貴重な場です。閉幕までの時間も、来場者一人ひとりにとって忘れられない体験となることでしょう。

【編 集 後 記】
8月号も、特集や社長コラムを通じて、働き方や日々の取り組みを振り返る機会となりました。
忙しい時ほど立ち止まり、経験を積んだ社員の知恵や思いを受け継ぐことの大切さを改めて感じます。
大阪万博の話題からも、未来への視点や新しい発想の重要性を学びました。
暑さの中でも、一日一日を大切に、残り半年を実りある時間にしていきたいですね。
皆さんにとっても、充実した夏となりますように。
広報委員長 井口