ワールドプランニング社内広報誌
【社長コラム】
【猛暑と台風と夏、備えと柔軟性】
10月下旬、ようやく過ごしやすい季節が到来し、当社のクールビズ期間が10月末で終了します。
今年の夏は、例年にも増して厳しい暑さが続きました。日中の気温は連日35度を超え、夜になっても気温が下がらず、寝苦しい日々が続き体調を崩された方もおられると思います。さらに、台風の発生も早く、進路予測が難しいケースが増えていた気がします。まさに「天気予報が当たらない夏」。自然はますます予測不能になっています。
天候が読めないと、生活にも仕事にも影響が出ます。急な豪雨で交通機関が止まったり、熱中症で体調を崩したり。私たちはどうしても「いつも通り」に慣れてしまい、突然の変化に慌ててしまいがちです。しかし、こうした変化は今後も続くでしょう。むしろ「予測できないことが当たり前」という前提で、備えておくことが大切だと感じます。
備えといっても、大げさなことばかりではありません。たとえば、家庭では飲料水や非常食を少し多めにストックしておく。車のガソリンは早めに補充しておく。スマホの充電器を常に持ち歩く。こうした「小さな備え」が、いざという時に大きな安心を生みます。
仕事においても同じです。突然のトラブルや予定変更に備えて、余裕のあるスケジュールを組む。重要なデータは複数の場所に保存しておく。代替案をあらかじめ用意しておく。こうした事前準備が、結果として業務の安定性を高めます。
一方で、どれだけ備えても、想定外の出来事は必ず起こります。そんな時に必要なのは「柔軟性」です。柔軟性とは、単に我慢して受け入れることではなく、「状況を冷静に見て、最適な行動を選び直す力」です。たとえば台風で出社できないなら、在宅でできる業務を優先する。材料の入荷が遅れたら、他の工程を先に進める。状況に応じて行動を切り替えることで、被害を最小限に抑えることができます。
スポーツを例に挙げるとわかりやすくなります。ちょうど本稿執筆時、日米で野球のポストシーズンが大詰めを迎えていますが、試合中雨が降ってきたら戦い方は変わります。グラウンドがぬかるんだら足元を意識して守備位置を変える。ボールが滑るなら投球や捕球の仕方も調整する。得点するための作戦にも変更が出るでしょう。試合の勝敗は天候やグラウンドの状態を考慮した「臨機応変さ」に左右されることがあります。仕事も同じで、「この状況なら、この戦い方にしよう」という判断ができるかどうかが成果に直結します。
この夏の天候は、私たちに多くのメッセージを投げかけてきました。「備えは必要だ。でも、計画通りにいかないこともある。そのときは切り替える」。変化が激しい時代を生きる私たちにとって、この姿勢こそが日常を守り、未来を切り開く力になるのだと思います。
暑さは和らぎましたがこれから急に冷え込んでくる予想です。まずは健康第一で、そして天気も仕事も人生も「予測不能」を前提に、備えと柔軟性を磨いていきたいものです。
「上半期の歩みを振り返り、次の一歩へ」
秋が深まり、朝夕の空気に涼しさを感じる季節となりました。
6月に始まった新年度も、早いもので上半期の終盤を迎えています。日々の業務に追われる中でも、これまでの取り組みを振り返り、課題や成果を整理することが次の成長への大切な一歩となります。
上半期を通じて見えてきた課題や改善点を、下期にどう生かすかが、今後の成長を左右します。個々の努力の積み重ねが、チームの成果へとつながり、ひいては会社全体の力になります。目の前の仕事に誠実に取り組むと同時に、「より良くするために何ができるか」という意識を持つことで、仕事の質は確実に高まります。
また、今後の変化に柔軟に対応していくためには、情報共有やコミュニケーションの質を高めることも欠かせません。小さな工夫や提案が、組織全体を動かすきっかけとなります。
季節の変わり目でもあります。健康に気を配りながら、上半期の締めくくりと、下期への準備をしっかり進めていきましょう。

「成果を実らせる“振り返り”の力」
日々の仕事に追われる中では、「できたこと」よりも「まだ足りないこと」に目が向きがちです。しかし、まずはこれまで積み重ねてきた努力を認め、自分やチームの成長を実感することが次への原動力になります。そのうえで、「何が上手くいったのか」「どこを改善できるのか」を明確にすることで、次の挑戦がより実りあるものになります。
一人ひとりの仕事の積み重ねが、組織全体の成果を形づくります。効率化やスピードばかりを求めるのではなく、「どんな価値を生み出せているか」を意識することが大切です。たとえば、会議の進め方を見直したり、情報共有の方法を工夫したりするだけでも、意思決定の質は格段に高まります。

これからの時代に求められるのは、“多くこなす”働き方ではなく“より良くつくる”働き方です。数字や成果だけにとらわれず、そこに至る過程や判断の質、仲間との協働の在り方を見つめ直すことが、企業の持続的な成長につながります。

振り返りとは、過去を悔やむことではなく、次の一歩をより確かなものにするための時間です。日々の業務の中で、少し立ち止まり、自分の仕事の意味や目指す方向を確認する――その積み重ねこそが、確かな実りをもたらす原動力になるはずです。
【編 集 後 記】
6月に始まった新年度も、あっという間に上半期の終盤を迎えました。これまでの取り組みを振り返り、成果や課題を整理することは、次の成長につながります。
日々の業務をこなすだけでなく、「もっと良くするにはどうしたら?」と考える小さな工夫や気づきが、仕事の質を高め、チーム全体の力になります。ちょっとしたことでも共有しながら、一緒に前に進んでいきましょう。
季節の変わり目でもあります。体調に気をつけつつ、下期に向けて気持ちよくスタートを切りたいですね。
広報委員長 井口