ワールドプランニング社内広報誌
【社長コラム】
【共通の目的を持つ】
大阪・関西万博、皆さんは行かれましたでしょうか、私は4月に行ってきました。当時の入場者数は直近の約半分でしたがそれでもかなりの賑わいで待ち時間がありました。
開催までには「準備が遅れている」「費用負担が大きすぎる」といった批判や不安が多くあり開幕後も混乱や課題はありましたが、結果的には国内外から数多くの来場者を集め、盛り上がりを見せています。ちなみに前回1970年大阪万博の様子を少し調べてみました。「理屈だとか哲学だとか関係ない『太陽の塔』の下でワアワア騒いでくれればそれで大いに満足だ」と岡本太郎氏は開幕前話していたそうです。
そして開幕1か月のうちに、招待客80人がゴンドラ停止により缶詰めになり、モノレール事故で6人けが、動く歩道で転倒事故42人が重軽傷、食中毒で23人入院等々、現代なら開催の継続に影響を与えそうなトラブルが発生していました。今も昔も予期せぬトラブルに見舞われるようです。
そこで今月は、間もなく閉幕を迎えるこの万博を通じて感じたことをコラムにしたいと思います。
<万博で感じたことをいくつか>
パビリオンは、自国の文化の紹介や体験だけでなく未来の社会像や技術を提案していました。たとえすぐに実現できなくても、想像力をかき立てる内容でした。
開幕当初はシステムトラブルやオペレーションスキルの不足、その後も水質問題や虫の大量発生、交通機関のトラブル、暑さ対策等々様々な予期せぬ課題に対応しています。
国や文化、宗教の垣根を超えたイベントで「平和な空間」でした。そこには共存共栄の精神が存在していた様に感じます。この催しをどのように未来へつなぐか、残していくのか、これが最大の課題でしょうか。
世界各国から集まったスタッフの皆さんが日本という国への理解を深め、日本を好きになってくれると嬉しいです。
上記は個人的な感想の一部です、万博はパビリオンをはじめとする施設や各種イベントを通じて来場者に対し「未来や非日常」を感じさせてくれました。
ボランティアの方も多く、トラブルに真摯に向き合ったことでしょう。複数回訪れた友人もかなりいますし、日に日に盛んになる報道を見ていてもその賑わいが伝わってきます。
いま、世界的に地政学的リスクが顕著化され安全保障の緊張が非常に高まっています。茲許の大国の動向を見ていると1980年代の東西冷戦が思い出されることがあります。当時私は学生でしたが、オリンピックのボイコットもあり決して逆戻りはしてほしくありません。今回のパビリオンも一部の国が参加を見送る事態となったのは残念でした。
ただ、万博会場には、価値観の異なる人々が「万博の成功」という共通の目的を持ち続けていることは明確です。
これは私たちの経済活動も同じです。部署や役割は違っても「会社をより良くし、社会から必要とされる存在になり、皆で幸せになる」という目的は共通しているはずです。一人一人生まれた日時や場所、育った環境は異なれど、私たちは何かの縁で同じ会社で働いています。一人一人の力は限られていますが、それが結集されて当社の現在があります。そして将来に向けて継続されていくために日々努力しています。
本稿の執筆日は9月20日、今朝の出勤電車でも万博に向かう人が大勢乗り合わせていました。このまま大事無く、未来へ続く閉幕を迎えてほしいと思います。

「働き方の工夫と健康管理」
9月は「健康増進普及月間」としても知られ、生活習慣の見直しを呼びかける取り組みが全国で行われています。私たちの職場でも、日々の体調管理や安全意識が業務の質を高めるうえで欠かせません。
例えば、ちょっとした習慣の改善でも効果は大きく表れます。長時間のデスクワークでは、1時間に一度立ち上がって軽く体を動かすだけでも集中力が持続しやすくなります。水分補給を意識することも熱中症や体調不良の予防につながります。
また、これからの季節は気温差が大きくなりやすいため、服装や生活リズムを整えることが心身の安定につながります。健康を意識した働き方は、個人の生活の質を高めるだけでなく、組織全体の活力を生み出す基盤となります。
実りの秋を迎える今こそ、日々の習慣を見直し、より良い働き方を積み重ねていきたいですね。
「働き方の「質」を高める」
近年、働き方改革やDXの推進により、私たちの業務環境は大きく変化してきました。効率やスピードを求めることはもちろん重要ですが、それだけでは企業の持続的な成長は実現できません。今後さらに問われるのは、業務の「質」をいかに高めるかという視点です。質の向上とは単なる正確さだけでなく、迅速で的確な意思決定、透明性のある情報共有、そして組織全体で付加価値を創出する力を意味します。

例えば、会議の方法ひとつを見直すだけでも成果は変わります。目的を明確にし、必要な情報を整理して臨むことで、短時間でも深みのある議論や迅速な判断が可能になります。また、デジタルツールを活用し、業務の見える化や情報の一元化を進めることで、現場の判断力が磨かれ、改善のスピードも高まります。こうした小さな工夫の積み重ねが、組織全体の競争力を大きく押し上げていくのです。 
「時間をかけること」と「丁寧に進めること」は同じではありません。限られた時間を価値ある仕事に充てるためには、一人ひとりが自らの働き方を省み、無駄を省き、強みを発揮することが欠かせません。

季節の変わり目を迎える今こそ、自分の業務の進め方を振り返り、質の高い働き方を意識する好機です。働き方の質を高めることは、私たち一人ひとりの成長につながり、会社全体の持続的な発展を支える基盤となります
【編 集 後 記】
朝晩に秋の気配を感じる季節となりました。
今号では「働き方の質を高める」をテーマに、環境整備や意識改革の重要性を取り上げました。
効率を追い求めるだけでなく、一人ひとりが誇りとやりがいを持てる働き方を実現することが、組織を強くし、社会から信頼される企業へとつながります。小さな改善の積み重ねが大きな成長を生み出すことを忘れず、共に未来を切り拓いていきましょう。読者の皆さまと次の一歩を踏み出せることを願っております。
広報委員長 井口